集団的自衛権容認の閣議決定に対して、7月10日付けで抗議文を郵送しました。
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
国民の合意なき「集団的自衛権容認の閣議決定」
に断固抗議し、撤回を要求します。
安倍政権は7月1日、多くの国民が反対もしくは大きな危惧を抱いている中、集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈変更を閣議決定しました。
閣議決定では、憲法の前文や13条を根拠に、9条が「必要な自衛の措置をとることを禁じているとは到底解されない」とし、「必要最小限度の実力行使にとどめる」とした要件などは一応維持しつつも、自衛権発動について従来の要件の一つである、「わが国に対する急迫不正の侵害の発生」の部分を緩和し、「わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃」で国民の権利が「根底から覆される明白な危険がある場合の自衛権発動は可能」、との新しい解釈を打ち出しました。
現憲法は、国内外で多くの犠牲をもたらした第2次世界大戦の反省をもとに、9条で海外での武力行使を禁じてきました。いくら「限定的」で「極めて厳しい縛りが入っている」といっても、その国の最高法規に記されたものを、その時の政権の解釈ひとつで変えてしまう行為は、憲法そのものをないがしろにする行為であり、立憲主義の否定につながる危険なものと言わざるをえません。
そもそも、わが国の安全保障政策を大転換させる集団的自衛権の行使について、この間、国家の主役である国民が議論や意思表示をする機会は一度もありませんでした。安倍首相の私的諮問機関である「安保法制懇:安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」での報告を土台に、自民党と公明党の与党協議だけで進められてきました。国会での議論もほとんどなされず、国民の声を一切無視した傲慢な進め方に終始しました。
国民の合意を得ないままの今回の閣議決定は、到底容認できるものではなく、断固抗議し撤回を要求します。
2014年 7月10日
生活協同組合コープあいづ 第3回理事会
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