2009年度
“みんなで取り組んでいきいましょう”
第18回通常総代会報告
今総代会では、2008年を振り返って、組合員のくらしを不況から守ることを第一にしながら、収益を上げて、経営にも「安全・安心」を確立するということを確認しました。
何よりも組合員、役職員の協同の力を大きく広げ、政治の貧困と大企業の横暴による組合員の暮らしと地域の崩壊を防ぐ役割を果たしていきます。
常勤役職員は、次に述べる「5つの心得」と「6つの課題」に向かって頑張ることになりました。
〈5つの心得〉
- 目の前の組合員に満足してもらう事のみを考えて仕事をします。
- 他と違う生協らしい生協にしていきます。→生協らしい商品。価格、サービスの実現
- 内側の都合を優先させず、組合員の立場に立ち切って仕事をします。
- 元気な経営にします。→みんなの力で改革・改善をし続け、NET(純利益)2%を実現します。
- 明るく元気な組織をみんなで創り、素晴らしい笑顔で対応します。
〈6つの課題〉
- 「やっぱり生協だね」と喜ばれる生協
- 収益性の回復
- 新業態BEASTAの成功
- 共同購入事業の飛躍的拡大
- 50周年記念事業
- みんなで協力し合って、笑顔で頑張る
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●今年みんなで取り組むこと
課題1
「食の安全」「福祉」「環境」「平和」など暮らしや地域社会に役立つ活動を強め、地域社会での社会的責任を果たしていきます。
《食の安全》
餃子事件後、日生協は全力をあげて安全性の改善に取り組んでいます。COOP商品は相対的に安全性は高いものであると確信できます。コープあいづの業務においては、不審な商品があった場合には対応マニュアルに則り行動します。また、国産を重視し、地産地消、産直品を増やしていきます。更に、品質管理室によるJAS法、食品衛生法などの遵守状況を管理・指導して行きます。牛肉については引き続きアメリカ産は取り扱いません。
《福祉》
生協らしい協同の心で幅広く地域福祉の充実に取り組んでいきます。また、健康や医療・介護等、社会保障についての学習と後期高齢者医療制度の廃止を要求していくことと、憲法第25条(最低生活の保障、国の社会保障義務)の保障する制度への運動にも関心を持ちましょう。
《環境》
地球温暖化防止は国民的課題であり、環境に優しい暮らしを一人ひとりが心がけましょう。4月より喜多方市では買い物バック(レジ袋)無料配布が中止となり、県段階でも6月より廃止となりますので、組合員の協力をお願いしていきます。また、COOPあいづエコセンターの活動、生ごみ処理事業・発泡スチロールの減溶化事業など前進させていきます。今年で6年になるISOは、事業活動と一体になって進めていきます。
《平和》
憲法改正に取り組む議員連盟の動きは続いております。平和憲法を守り、子や孫が再び銃を取ることがないよう「戦争のできる国」にする企てを阻止しなければなりません。毎年の戦争展も、悲惨さや平和の大切さを広く伝える重要な取り組みです。今年も7月9日〜12日の4日間、喜多方厚生会館で開催されます。
また、これからもユニセフ活動を広く知らせて行きます。原水爆禁止大会は、今年は長崎です。代表を派遣します。
《暮らし・家計》
消費税の税率引き上げの議論が「当然視」され、本格化する事が予想されます。先日の新聞でも「12%にアップ」と報道されました。全国の仲間とともに引き上げ反対運動に取り組んでいきます。
また、食育の学習や子育て広場の開催をします。
消費者基本法に基づく消費者政策の計画を推進するために「消費者基本条例」を求めていきます。
《協同》
県・市町村といろいろな分野・場面での結びつきを強める取り組み、協同組合協同、民主団体や友誼団体との協同、医療生協との連携を図っていきます。
課題2
組合員の暮らしを守り、安全・安心・安価を実現できる事業改革をすすめ、経営の安定を図ります。
《店舗・商品》
- 「COOPBESTAにいでら」は生活防衛店舗として成功させます。そのために、地域で圧倒的に「安価」「高鮮度」を実現します。
- 組合員さんの買いたい商品がちゃんとある店舗にします。
- 組合員さんが気持ちよく利用し、また来ようと思う店舗にします。
- 組合員と進む店舗にします。また、店舗委員会、利用者懇談会で寄せられる組合員の声、クレームは業務活動に生かして行きます。店舗委員会の活性化を図るために、商品を中心とした取り組みを進めます。
- 経営効率のよい店舗にします。ロス率低下に取り組むとともに、店舗部門別管理によって利益確保に努めます。
- 生協の社会的役割が実際に見える、感じられる店舗として、ISOの課題である節電・省エネをはじめ、生ゴミの再資源化、環境配慮商品の利用拡大など、環境に優しい事業活動の拠点として取り組んでいきます。また、「品質管理室」と現場が連動した食品表示のチェックなど法遵守に努め、食品添加物のチェックを強化して安心な食の安全を実践していきます。またユニセフ平和委員会や九条の会との連携した平和のための諸活動の拠点として組合員さんと関係団体とで取り組みを進めます。さらに、地元商店街と一緒に街づくりのための取り組みに積極的に参加します。
《共同購入》
東北事業連帯が開始されて4年が経ちました。取り扱い商品の安全・安心のレベルは上がっています。事業連帯のメリットを活かし、安全ネットをみんなで拡げましょう。そして組合員の暮らし全般に役立つ、コープあいづを支える基幹事業として発展させていきます。
今年度も個配も含めて、共同購入利用者2200名の増、利用高20億円を目指していきます。またコースの改善による稼働率の向上、作業の効率化によるコスト削減、「安全第一」を合言葉に安全運転を心がけます。更に「共同購入に入ってよかった」と感じていただけるように、そして事業部全員が喜びあえるような組織にしていきます。
灯油価格は引き続き地域一番の実現をめざして取り組み、利用者の拡大を図っていきます。
《共済・旅行》
「あいぷらす」「たすけあい」「火災共済」を三本柱に、くらしの保障見直し運動を展開しながら積極的拡大を進めます。あいづ協同サービスとの連動を強化していきます。
旅行事業も「身近に、手軽に利用できる旅行カウンター、心の通い合う旅行サービス」を基本理念として組合員さんの認知度を高め、定着したコープ旅行へ前進していきます。
2008年度とりくみました
08年度は、毎月1日と15日のCOOP商品の普及拡大、水産の浜直送や地元農業生産者をはじめとする地産地消、有機農産物利用・普及、ふれあい食事会や施設訪問、暮らしの助け合いの会などの福祉活動、一日エコライフ、生ゴミリサイクルによる堆肥化(エコまる)など環境への取り組み、ユニセフ、平和活動、九条の会、ライフプランニング、家計簿のつけ方教室、広報誌「COOPあいづ」の毎月発行など、多彩な活動を生協の場ですすめてきました。中でもCO2削減福島議定書で事業所の部で優秀賞に選ばれ、レジ袋無料配布中止で、県など自治体と関係業者と協定を結んだ事は画期的でした。また、事業面でも「明るい笑顔と元気な声」で組合員さんをお迎えし、「生協に行くと元気になれる、共同購入担当者に会うと元気になれる」という生協にしようと頑張りました。原油値上げによる値上げ攻勢時には、粘り強い交渉で価格安定を図り、家計応援をしました。また、コープの日のコープ商品10%割引、更に組合員さんへのサービスとしての「ファミリーカード商品」の利用率は世相を反映して非常に高まり、年間の割引額は1億2000万円となり、毎月一日のお買い物回数券による割引額は6015万円、合わせると、利用高の2%以上の割戻しにあたるほどになり、組合員さんの暮らしに大きく貢献できました。また、安全の取り組みについても、品質管理室が順調に稼働し、不良リスクの早期発見に気を配って来ました。
- 第一、二号議案
第一号議案(2008年度活動報告・事業報告・欠損金処理案並びに監査報告承認の件)と第二号議案(2009年度活動方針並びに収支予算案承認の件)については賛成多数で承認されました。
- 第三号議案
定款の一部改訂承認の件
生協の共済連合会の名称変更と、生協法改正により、第70条(事業の品目等)の第3項記載の名称を新名称(日本コープ共済生活協同組合)に改訂する事と、取り扱う全ての共済事業内容の義務付けがされたので、事業内容を明記することの提案がされ、承認されました。
- 第四号議案
役員報酬承認の件
2009年度の役員報酬は、昨年度の6600万円の上限枠の約10%減額した6000万円を上限とする提案がなされ、承認されました。
- 第五号議案
議案決議効力発生の件
総代会終了後に行政諸機関への届けでや登記を行う時に、各号議案の本旨に反しない範囲の字句修正等、必要な場合の訂正を理事会に一任することが提案され、承認されました。
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決議文
4月に行われた全国世論調査(読売新聞)によると、昨年の今頃に比べて暮らし向きは「苦しくなった」と回答した人は54%で、これは第二次石油危機の影響を受けた1980の調査の59%に次ぐ数値となり、改めて不況の深刻さが浮き彫りになりました。
また、自分の家族の仕事の現状や将来に不安を「感じている」という人は78%になり、不安な項目では「収入や収益の減少」76%「定年後の生活」49%、「過労等の健康面」35%などとなっています。
さらに、1年前に比べて買い物などの支出を「抑えている」と答えた人は68%で、その理由では「収入や収益が将来増えるとは思えない」58%が最も多く、「年金や医療、介護など老後の生活に不安がある」48%、「生活にゆとりがない」47%などが続いています。
世界的な経済危機の影響を受け、会津においても、これまで地域経済を牽引してきた中心的な企業でも規模の縮小や生産調整や雇用調整を余儀なくされ、その影響で個人消費も冷え込み、我々の暮らしを取り巻く状況は一段と悪化しております。
こうした生活者・組合員の暮らしの危機のなか、私たち生協は、今こそ生活者起点に立った生協運動や事業の再構築を図り、暮らしの安心を広げることが求められています。45,000人の組合員の心と力を合わせ、さらに広範な人々とネットワークを一層広げ、組合員の願いや暮らしに応える事業を進めると同時に、食の安全・環境・医療・平和・くらしの保障など国民的課題に引き続き取り組んでいきます。
以上決議します。
2009年6月11日
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