東日本大震災から2年…
2012年度コープあいづの主な支援活動等を振り返ります!
「福島の子ども保養プロジェクト」!
「福島の子ども保養プロジェクト」は、東電原発事故で放射線量が高い中通り地方にお住まいのご家族を元気付けるために、福島県生協連が主催する被災者支援プロジェクトです。
○11月24日(土)〜25日(日)12月22日(土)〜23日(日)
コープあいづが主催し、毎月11日の店舗売上げの1%を原資に実施しました。未就学児童を抱える家族を対象に、抽選で当選したご家族を東山グランドホテルに招待いたしました。日頃、家の中に閉じこもりがちな生活から開放され、子どもたちは元気に大広間を駆け巡ったり、赤べこの絵付けを体験したりと楽しい時間を過ごしました。
○1月26日〜27日、2月23日〜24日、 3月23日〜24日
福島県生協連主催で実施され、参加者は起き上がり小法師の絵付体験や和菓子作り、いちご狩りなどを楽しみました。
保養プロジェクトには、ボランティアとしてコープあいづの組合員さんと会津医療生活協同組合の看護師さんが参加しています。
大熊町仮設住宅支援!物と心、人への支援や交流を進めます
ちゃんちゃんこをお届けしました!
12月5日、北会津にある大熊町の仮設住宅(みどり公園・かめ公園)で避難生活をされている方に、ちゃんちゃんこ27枚、使い捨てカイロ約400枚、バスタオル約100枚をお届けしました。
ちゃんちゃんこは、コープかながわの組合員さんが手作りされたもので、カラフルな柄と手作りの暖かさが感じられ、大変喜んでいただけました。「会津の冬は寒いので、背中を温めてくれるちゃんちゃんこは家事をする時などに助かります。ありがたいです。」と言っていただけました。
また、この仮設住宅にはコープあいづの移動販売車が毎週水曜日に訪問しています。
マスクをお届けしました!
1月25日(金)、荒井理事長が会津若松市内にある大熊町の6カ所の仮設住宅に風邪やインフルエンザが流行する時期に備え、その予防に役立てて頂こうと、仮設住宅にマスク720箱(36000枚)、加えて、バスタオル450枚をお届けしました。
荒井理事長は、「長い避難生活、慣れない会津の地でご苦労されているかと思います。寒い会津、風邪をひかないように十分気を付けていただきたいと思います。今回の物を介してのお付き合いから、これからは人の交流へとつなげていければと思っています。」と挨拶しました。
放射性物質摂取量調査と内部被ばく検査に参加!
(普段の食事にどれぐらい含まれる…?)
日本生協連の協力でコープあいづでも放射性物質摂取量調査(陰膳調査)が行われました。この調査には、この1年間に県内の生協から157世帯が参加し、そのうちコープあいづからは18世帯が参加しました。
2日分の食事(6食分)を1食ずつ袋詰めして日本生協連検査センターに送り、普段の食事にどれぐらいの放射性物質が含まれているかを検査しました。結果は18サンプル全てにおいて検出限界(1Bq/s)以上の放射性セシウムは検出されませんでした。また、より実質的な内部被ばく量を測定するため、陰膳調査を行った組合員さんの中から5名がホールボディーカウンターによる検査に参加しました。測定は、石川郡ひらた中央病院の協力で12月20日(木)に行われました。
検査の結果、参加者全員が異常なしとの判定をいただき、現時点では、参加した5名の内部被ばくについて安心できるレベルにあることが証明されました。宮崎先生によると、これまでの調査では、一般的に流通されている食材を使った食事を摂取した場合の内部被ばくは、安心できるレベルにあるとの事。ただし、山野に自生するキノコなどを食べた場合には注意が必要ですとの事でした。
食事とホールボディーカウンタの測定を組み合わせることで、安心度も一段と高まり、放射能への不安を大きく減らす事が出来たと感じました。
コープあいづでは、簡易放射線測定機や放射性物質摂取量調査などを通じて、情報の発信と安心安全の確保に努めてゆきます。
放射能汚染から食と農の再生を
2月27日(水)、講師に福島大学、うつくしまふくしま未来支援センター特任助教の石井秀樹氏をお招きし、会場の共同購入センターとばんげ店に65名の組合員さんが参加して放射能学習会が開催されました!
石井先生は、土壌汚染の除去に貢献できれば避難住民の帰宅や農業の再開にも貢献出来るのではないかと考え、土壌における放射性物質の除去をテーマに研究され、汚染マップ作りにも参加されています。
講演の中で、先生からは、放射性物質は実態があって制御可能な物であり、事実を冷静に見極めて対策を講じることが大切です。また、福島では、チェルノブイリ原発の事故とは状況や風土、土壌も違うため独自の放射能防御の仕方を考える事が重要ですと報告されました。
福島県では、農業への影響が大きく、特に稲への汚染が心配されましたが、思ったより放射性物質の作物への移行は低いことがわかりました。加えて、カリウムには放射性物質の移行を抑える働きがある事がわかってきました。土壌の中にカリウムが充分にある場合、植物は先にカリウムを取り込もうとするために、結果的に放射性セシウムの移行が抑えられるのです。また、全袋検査を実施し、どこの田んぼで高い数値が出ているかを見る中でわかってきた事は、米への放射性物質の移行は土壌より水からが多いこと。汚染された森林からの落ち葉が河川に流れ、ため池などにたまり、その水を使用した場合(特に稲の花が咲く時期以降)に比較的高い数値が出ることが明らかになってきました。
今後は、汚染分布マップと細かなスクリーニングによってピンポイントに対策を講じることで効率的な除染が可能ですと話されました。
また、今回の事故は直接的な被害も深刻ですが、社会が起こした混乱によって避難されている方の精神的な被害や農業や漁業、働くことが出来ない事による精神的経済的な問題も大変深刻ですと報告話されました。
参加された組合員さんからは、「すごくわかりやすかったです。いろいろな方々の努力で放射能を低減している研究がおこなわれているなぁと思ったら、安心して大丈夫と思いました。」「米は場所によってセシウムの検出値が違う意味が良くわかった。カリウムを使用する対策が安心につながるのがわかりました。」「放射性物質は植物には移行しにくいということ、また、放射性物質にもそれぞれ性格があり、それぞれに応じた対策が必要だとわかりました。安全かどうか判断できる正確な情報が必要だと感じました。」「放射性物質、セシウムとかストロンチウムとか、ベクレルとか、いろいろ耳にするようになり、少しずつ勉強会で学ぶ機会が増えてきました。今回はかなりレベルの高いお話でしたが、大変わかりやすく、これからの食生活に生かしてゆきたいと思います。」との感想が寄せられました。 |