3月12日、福島県とコープあいづは、県内の生協と合同で、「福島県地域における見守りに関する活動の協定」を締結しました。この協定は、共同購入や灯油配達、移動販売を利用している高齢者(65歳以上)の一人暮らしや夫婦の世帯など、地域社会で支援する必要があると思われる方を基本に、見守り活動を実施してゆくものです(緊急の場合は、年齢、家族構成等は問いません)。
県との締結を受け、今後は県内の各市町村とも順次、協定を締結してゆく予定です。以下、協定の内容を簡単にご紹介します。
(1)前回の配達商品がそのままになっている。
(2)配達時はいつも玄関に出て来られるのに、玄関に施錠もなく、呼び出しても応答がない。
(3)郵便受けに新聞や郵便物がたまっている。
(4)日中にも関わらず外灯が点灯されたままだったり、日没後でもカーテンが閉められておらず、人影も確認できない。
(5)多くのゴミが放置されたまま、異臭がする。
(6)頻繁に同じ商品を大量に注文するなど、行動に偏りがある。
(7)煩雑に罵声が聞こえたり、物を投げる音がするなど、虐待を受けている恐れがあると思われた時。
(8)その他、異変等が発生していると推察出来る状況の時。
@配達担当者は、組合員さん宅を訪問した際に気になる事や異変があった場合、所属長(センタ−長orセンタ−次長)に連絡します。「移動販売」についても同様に、センター長に連絡します。
※但し、緊急事態の際は、担当者が直接警察や消防、救急車を呼ぶ場合があります。
〈緊急性のある事態の例〉
・路上でうずくまっている、倒れている人を発見した場合。
・配達先の組合員が自宅で倒れている場合。
・自宅内からうめき声などが聞こえてきた場合 等
A所属長(センタ−長orセンタ−次長)は、行政への情報提供の必要性を判断し、各自治体が指定する窓口(役所の高齢者担当部署、社会福祉協議会、地域包括支援センタ−など)へ連絡します。また、必要に応じて所属長(センタ−長orセンタ−次長)が指名した職員が現場に駆けつけます。
大熊町
大熊町とは5月1日付で「地域見守りの取り組みに関する協定」をコ−プふくしま、コ−プあいづの連名で協定書を締結しています。
会津若松市
会津若松市とは、全国的にも例がない、警察署も含めた連名となる協定書「会津若松市孤立死防止ネットワークに関する協定書」を5月に締結いたしました。
目 的
会津若松市に居住する者が地域から孤立することを防止し、安心して生活できる環境を確保するため、コープあいづと会津若松市、会津若松警察署の連携によって孤立市や犯罪・事故等の発生を未然に防止することにより、地域住民の福祉の向上と安全・安心な街づくりに寄与すること。
取組内容
コープあいづの配達担当者が業務中に会津若松市内に於いて、孤立死等につながる兆候または異変を感じた世帯を発見した場合は、速やかに会津若松市に報告します。ただし、生命の危険が予見される場合は、速やかに会津若松警察署に報告します。また、犯罪・事故等を発見、または予見される時も、速やかに警察署に報告します。
※只見町とは6月 10 日 ( 水 ) に協定を締結する予定、
また、今後は喜多方市や湯川村など、他の市町村と順次、締結する予定になっています。
《これまでもこんな事例がありました》
@配達中に、いつもご在宅の組合員さんの応答がありませんでした。おかしいと思い、家の周囲をまわってみると、組合員さんがぐったりしているのを発見、急いで救急車を呼んで救助しました。その後、組合員さんから感謝のお電話がありました。 (共同購入・女性)
A他事業所から本部に車で移動中、前方の道路を自転車で通行中の男性が側溝に転落するのを発見しました。近寄ってみると、ウ〜ンとうなって動けない状態で、頭頂部からは出血が見られました。助け起こして近所のお宅に声をかけ救急車を呼んでもらい、ご家族にも連絡しました。幸い、大事には至らなかったので良かったです。 (本部・男性)
B配達に伺ったところ、組合員さんが立ち上がれない状態だったので、転んだのかと思って聞くと、気持ちが悪くなって倒れたとの事でした。骨折や頭を打っていることも考えられたので、ご近所にも声を掛け、救急車を呼びました。待っている間、組合員さんを部屋までお連れしたら、「一緒にいて欲しい」と言われたので、救急車が来るまでそばにいてあげました。お年寄りだけの世帯だったので、不安を感じておられたようですが、入院した際のアドバイスや火の始末の点検などを行ったので、安心されたようでした。救急車が到着すると「生協の方が色々やってくれたのよ。」と大変感謝されました。クモ膜下出血だったとの事でしたが、大事には至らず安心しました。担当しているコースは、高齢者の方が多く、週に1回ですが、挨拶しながらお顔を拝見し、世間話することも大事なことだと感じています。 (共同購入・女性)
「緊急時の応急物資調達協定」に次ぐ、今回の「地域における見守り活動」協定の締結を受け、コープあいづでは、全従業員が公的な責任を負う事を自覚し、これまで以上に注意深く仕事をすることで、組合員や地域のお役に立てるよう、活動を推進してまいります。 |