コープあいづ広報委員会では毎年COOP商品工場を取材し紹介しております。今年は茨城県坂東市「つくばハイテクパークいわい」内の不二つくばフーズ株式会社を訪ね「安全・品質・環境」を追求した最新鋭の工場現場を見て安全を確認してきました。
工場駐車場から玄関へ向かうと野口健二主事さんと日生協の島田さんが顔を見せておられました。2階会議室で挨拶のあと会社のPRDVDを見せていただきました。
木崎正敏社長さんからは不二つくばフーズ(株)という会社は、ヤシ油やパーム油といった南方系製油事業から出発していまして、日本で最初にこれらの圧搾・抽出に成功しています。誰も手をつけていないところからスタートし単に搾油するだけでなく、二次加工、三次加工により全く新しい油を創造する、あるいはどこにもない独自の製品分野を切りひらく開発主体型企業です。この大豆たん白も不二製油の創業当時から事業のひとつの柱として取り組んできた分野なのだそうです。この会社は工場とともに2001年に誕生した新しい会社で、不二製油鰍フたん白食品つくば工場という位置づけであり、不二製油が展開する大豆たん白事業の中の「大豆たん白食品」の生産を担っているとの事でした。
大豆たん白食品とは?
生産部長兼工務グループリーダーの大谷 敦さんから、大豆たん白は大豆から油を絞ったあとの脱脂大豆からたん白を取り出し、パウダーなどに形を変え、それを原料にして作った食品を「大豆たん白食品」といい、工場では大豆たん白にいろいろな具材や調味料を加え加工した「ぎんなんがんも」「湯葉ひろうす」「とうふハンバーグ」「油揚げ」などが製造されていました。
製造ラインは
- フライライン
……… ぎんなんがんも、枝豆がんも、京風がんも
- フライ蒸しライン(焼き設備付属)
……… 湯葉ひろうす、究極の豆腐バーグ
- 蒸し焼きライン(バッター付フライ設備付属)
……… 大豆からあげ(まめからくん)豆腐ナゲット
- フライライン
……… 油揚げ
サイレントカッターと呼ばれるミキサーで、主原料の大豆たんぱくに具材を加えて混ぜ合わせ、製品のもととなる生地を作っていきます。生産ラインはフライライン、フライ蒸しライン、蒸し焼きライン、油揚げラインの4系統から、さまざまなバリエーションの製品が生まれていきます。できあがった製品はトンネルフリーザーで予備冷却、その後スパイラル凍結で急速凍結を行います。2階は包装場になっており、包装するまでの過程にもう一度目視により異物や形状不良の選別、さらに機械による異物検査を行います。そして袋詰め、箱詰めされたものが自動倉庫に納まっていくというシステムです。その後、細菌検査を行いますので、出荷できるのはそれからさらに3日後となります。ロットごとに午前1回、中で1回、最終で1回、品質管理担当がサンプリングを行い、すべてに合格したものでないと出荷しません。といってもそれで出荷できなかったことは1度もないとのことです。更に出荷前に細菌検査を実施し合格したものが出荷されるとの事でした。
普通の揚げやがんもとの大きな違いは?
健康志向が高まる中、非常に良質なタンパク質として「大豆たん白食品」が注目を集めていますが、栄養バランスが優れているのに加え、わずかな時間で味が染み込みやすい、型くずれしにくい、あるいはソフトな食感のまま冷凍保存ができるといった特徴があるとのことです。
工場の特徴は?
この工場は不二グループの最新鋭工場で、また2004年12月にはISO14001の認証を取得し、環境保全活動にも積極的に取り組んでいます。その一環として、CO2の排出量が少なく、硫黄酸化物を発生させないクリーンエネルギーである液化天然ガスを採用しています。
「ご安全に」の挨拶と笑顔行き交う工場
お会いした社員の口から「ご安全に」の挨拶!最初は聞きなれない言葉で何を言っているのか分かりませんでした。独創的ですね挨拶も!
不二製油(株)海老原善隆社長がホームページの挨拶の中でも創業以来守り続けてきた「人マネをしない」という基本姿勢のもと、「ニッチ、スペシャル、グローバルに、健康と美味しさを提供し、世界のお客様に認めていただく食の素材メーカー」を目指し、人々の豊かな食生活に貢献して世界のマーケットで企業価値を向上させてまいります。という不二つくばフーズ(株)の今後の製品開発に注目したいと思います。 |