原爆投下から73年目の夏…
「ナガサキ平和行動」報告
去る8月9日(木)、晴天の中、長崎市平和祈念公園に於いて「平和祈念式典」が被爆者や遺族、市民など約5万人が参加し開催されました。
今回、コープあいづからは2名の代表者が参加し、被爆の実相、平和の大切さについて学びました。
2018ピースアクションinナガサキ日程
被爆の証言
被爆者のお話しを約1時間聴いて、その後、紙芝居「平和を刻んだ少女」を観ました。
平和公園散策
高校生や大学生が中心の青少年ピースボランティアのガイドで、平和公園周辺の主要な遺構・慰霊碑を見学。
夕食会&長崎夜景
参加された方々と自己紹介を行いながら、長崎の卓袱(しっぽく)料理を堪能。その後、タクシーで眼鏡(めがね)橋のライトアップ、稲佐山(いなさやま)展望台からの長崎の夜景を見学。
長崎原爆資料館見学
長崎原爆資料館を見学し、徒歩で浦上天主堂、永井隆記念館を見学しました。
虹のひろば
※全国の生協の代表団が一堂に会します。
☆オープニング
長崎女子高生による龍踊(じゃおどり)
☆主催者あいさつ
田上長崎市長
☆リレートークイベント
・長崎原爆被災者協議会 田中重光会長の報告
・「永遠の会」による被爆体験の継承
・長崎原爆被災者協議会前会長
故谷口稜曄(すみてる)DVD
・長崎原爆被災者協議会
柿田富美枝事務局長
☆フィナーレ・合唱
・2018子ども平和会議inヒロシマ取り組み紹介
・アピール文読み上げ
○長崎グラバー園見学
○大浦天主堂見学
○長崎原爆犠牲者慰霊 平和祈念式典参加
以下、参加した長嶺幸子さん、渡部光恵さんのレポートをご紹介します。
《長嶺幸子さんのレポート》
開館直後に訪れた原爆資料館で、ボランティアガイドの方に『どちらからお越しですか?』と聞かれ、「福島県です」と答えると、「それは、良くいらっしゃいました!」と丁寧にあいさつされました。私たちに対して、放射能に苦しむ同じ人間として共感されたようでした。
全国の生協代表団が集まった「虹のひろば」は長崎女子高校の力強い龍踊りでオープニング。その後、4歳で被爆した田中重光氏の「被爆の証言」を聞きました。また、16歳で被爆し、背中の全面に火傷を負って、うつ伏せのまま死線をさまよい、その後、核廃絶運動の中心となって活躍され、昨年亡くなった谷口稜曄氏のビデオメッセージを観ました。
原爆投下から73年が過ぎ、被爆者の平均年齢が82歳と高齢化している今、街歩きガイドの高校生や大学生などのボランティア、被爆体験朗読ボランティアなどの若い方々の活躍を頼もしく思いました。悲惨な戦争は2度と起こしてはならないし、命の尊さを次の世代に繋げてゆかなければと思いました。
最後に、この様な機会をいただきありがとうございました。
《渡部光恵さんのレポート》
被爆体験者から生々しい悲惨なお話をお聞きしました。当時14歳だった早崎猪之助(はやさきいのすけ)さんの、原爆爆発直後の町の様子や泣き叫び苦しむ人々を助けたくても出来なかった辛く悲惨な体験をお聞きして、胸が締め付けられました。
平和記念公園では、被爆三世です、と自己紹介してくれたボランティアガイドの大学院生と高校生に出会いました。「長崎では、小学校から高校まで、平和の学習や部活、サークルが活発で、常に戦争と平和について考える機会があります。」と話してくれました。戦争体験者が減ってゆく中、とても大切なことだと感じました。
『虹のひろば』では、「子ども平和会議」のアピールや合唱「もう二度と」を聞き、その歌詞「もう二度と作らないで、私たち被爆者を…」の内容に感動し、涙が止まりませんでした。会場の方々も涙していたようです。
戦争を繰り返さないために私たちに出来る事は何かを深く考えさせられた平和行動でした。ここに書ききれなかった沢山の学んだ事を機会があるごとに伝えてゆきたいと思います。
最後にこのような機会をいただきありがとうございました。
「夏休み・平和を考える子ども映画会」
7月23 日の喜多方市塩川児童クラブを皮切りに、12会場・約700人の子どもたちを対象に今年も「夏休み・平和映画会」を実施しました。メインの上映作品は第二次世界大戦末期、中国東北部満州からの引き上げをテーマに戦争の恐ろしさや残酷さを描いた作品。主人公は、満州の地で母親と2人の兄と一緒に暮らす4歳の女の子キクちゃん。
1945年、日本が敗戦。ソ連軍が進行して来るとの知らせが入り、一家はあわてて避難を始めます。貨物列車に乗車しますが、その列車にソ連機が機銃掃射。命からがら脱出し、徒歩で遠く離れた朝鮮の港を目指します。
そんな中、キクちゃんははしかに感染、一家はやむを得ずキクちゃんを置き去りにします。置き去りにされたキクちゃんは、年老いたメスオオカミに命を救われ、一人と1匹は命がけの逃避行を開
始しますが…。
映画を見た子どもたちからは「戦争は怖いと思いました。」また、中国兵が火を放って炎に包まれたキクちゃんをオオカミが助け、最後に射殺される場面では、「オオカミが可哀そう。キクちゃんを救おうとしたのに…。」と泣きながらお話しする女の子もいました。また、「取り残されたキクちゃんはどうなったの?」の質問には、「たぶん、優しい中国の人に育てられたと思います。実際に中国残留孤児といって、やがて日本に帰ってきた人たちがたくさんいます。」と説明すると、子どもたちはホッとした様子でした。
ユニセフ平和委員さんからは、「お家に帰ったら、今日見た映画のことを家族にぜひ、話して下さい。そして、平和や命について家族で考えてみて下さいね。」とメッセージをおくりました。ユニセフ平和委員会では、これからも子ども達に平和と命の大切さを伝えてゆきます。
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